人生のメモ

琴線に触れた小さなことを、文章に。

人生、なんとかなるもんらしいです

先日、タクシーに乗った。そこそこ長距離で、時間にすれば1時間ぐらいだ。その時に聞いたタクシー運転手の話が興味深かったので、ここで共有してみる。人生に疲れた人には、参考にできる所があるかもしれない。

陽気に話しかけるタクシー運転手

仕事帰り、僕はプライベートでは滅多に使わないタクシーに乗った。「お仕事ですか?」と、スーツ姿の僕に間違えようのない質問が飛んでくる。喋るタイプの運転手か…と、疲れていた僕は少しげんなりしたのだが、冷たくするのも気を遣うので適当に相槌を打っていた。

話の流れで、その運転手は過去に不動産の営業をしていたことがわかった。「なんで転職したんですか?」と聞くと、少し予想外の答えが返ってきた。「株でやってしまいましてね…借金を返すためにいろんな仕事をやってきたんです。」

1億4000万の借金を持つ男

まぁでも借金を持つ人程度ならこの世の中に山ほどいるだろう。損切りできなければ数百万円レベルの借金も簡単に作れる時代だ。興味本位で「借金って結構な額だったんですか?」と聞くと、「驚かせちゃうかもしれませんけど…大体1億4000万ぐらいです。」と言う。まさかの額である。

しかも「でもやっと先日、全部返し終わりましたよ〜。はっはっは」などと笑っている。1人のオッサンが、1億4000万の借金を返せるものなのか?信じがたい話だったが、話し方からも嘘とは思いにくいし、嘘をつくメリットもない。本当なのだろう。

内容は聞かずとも壮絶な人生だったことは想像に容易いが、僕は逆に興味が湧いてきた。どんな仕事をしたらそんなに稼げるものなのか?

借金を返すまでの壮絶人生

彼は、「人殺し以外は何でもやりましたよ。」と言う。なかなか日常生活では聞けないセリフだ。具体例としては「アダルトDVDのダビングと販売」などと言っていたが、他にも色々言えないことをやっていたようだった。ヤクザと交渉したこともあるとのこと。僕は深くは聞かないようにした。

しかし借金を返し終わるまでは絶望ばかりだったという。何度も本気で死のうと思ったと。東尋坊で靴を脱ぐところまで行ったと。それでもやはり死ぬのは怖かった。どんなにつらくても、命は惜しかった。しみじみとそう言っていた。

その話の終わりに、「でも本気で頑張れば、なんとかなるもんですね。」と彼は言った。彼とは初めて会ったし、もう会うこともないと思うが、今までこのセリフを言った人の中で1番説得力があると思った。

人生、なんとかなるもんですって

彼は今、タクシードライバーとして普通の人生を送っているという。安定していて、自分のペースで仕事ができて、頑張ればそこそこ給料もいいらしい。他にもいろいろ話を聞いたが、蛇足になるのでここに書くのはやめておく。

僕は彼のような波乱万丈の人生は送るつもりはない。でも今絶望の淵に立っている人にとっては、この運転手のような人生を歩んだ人の体験談は、少しは心の支えになったりするのかもしれない。そう思って書いてみた。人生、なんとかなるもんらしいです。

他人の恋路は面白い

Twitterを眺めていると「ブログのアクセス数を上げたいなら、個人の日記なんて書くな」といったアドバイスをするツイートが目についた。確かにこれは一理ある。個人の日記なんかより、最新ニュースや役立ち記事なんかを書いたほうが多くの人が興味を持ってくれるだろう。

それでも僕は言いたい。ブロガーはもっともっと個人を出していいんじゃないかと。それこそが個人ブロガーの強みなんじゃないのかと。

知らないおっさんの切ない恋路

この2つのエントリーを読んでみてほしい。

弁当おっさんが恋をした
弁当おっさんの恋のその後

読んでみてどう思っただろうか。人によって感想は様々だろう。投稿されているコメントには、応援や励ましもあればバカにするコメントもある。その数、合計1000以上だ。

正直言ってこの内容に対しネガティブなコメントを書き込む人の神経がわからないが、少なくとも彼らの心に「コメントしたい」と思わせるほどの揺さぶりを与えたのは事実である。

僕はこの2記事にいい意味で心揺さぶられた。ほんの数分ではあるが、35歳のおっさんの恋路に夢中になった。ドラマや映画にはない、リアルな人生がそこにはあるということが、感動を誘うのかもしれない。

心揺さぶる日記はある

普通は個人の日記をただ読まされても、大抵は面白くないだろう。しかし、このように感動を与えるものもあるのだ。読ませるような書き方になっているから、というのもあるだろうし、人間共通のテーマである「恋愛」を描いているから、というのも理由の1つだろう。

つまりは書き方や内容次第で、日記も十分に面白くなる。「個人の日記はつまらない」と一括りにしてしまうのはあまりに雑ではないだろうか。現状、日記では検索からのアクセス数が見込めないのは事実だろうし、アフィリエイトで儲けているブロガーにとっては日記など切り捨てるジャンルだろう。

それでも僕は、それぞれの人生で日々起きているドラマが伝わるような日記を読みたい。誰かの人生が、他人の心を揺さぶることができるって、なんか素敵だなと思うのだ。身バレは気になるかもしれないけれど。

インターネットでイライラしてしまうあなたに

つい10年ほど前までは、「リアル」と「ネット」はよく対比されていた。「リアル」とは実生活であり、「ネット」はインターネット上のブログや掲示板などでのコミュニケーションを指すイメージが強かった。

それらが対比されていたのは、リアルからは一線を引いた世界がネット上に存在し、リアルしか知らない一般人にとってそれが面白かったからだろう。「2ちゃんねる」での書き込みをネタにした話題も、頻繁にニュースやメディアで取り上げられていた。

しかし最近はそんなこともなくなってきている。「リアル」という言葉自体、あまり聞かなくなった。リアルとネットの関係に変化が生じたからだ。これは、スマホの普及が1番の要因だと思う。

スマホの普及がインターネットの世界を変えた

以前は、インターネットに接続するには、前提としてPCが必要で、家に帰ってPCを起動する必要があった。対して今は、スマホさえあればどこでも簡単に接続でき、LINEもTwitterもInstagramもできてしまう。ネットは日常に溶け込み、リアルとの境目はほぼ消え去りつつある。

この変化は面白くて、インターネットの雰囲気を大きく変えた。元々はリアルとネットが明確に分かれていたためか、リアルで満足できない冴えない人たちがネットを楽しんでいる印象があり、実際それは否定できなかったように思う。「ネット=オタク」というイメージが拭えなかった。それがスマホによって一気に変わった。

僕はネットの冴えないイメージが好きではなかったので、スマホ普及による一般人のネットへの流入は嬉しかった。オタクでも技術者でもない、いわゆる「普通の人たち」が、日常でネットを使うようになったことで、インターネットがより一般的なものになった。

しかし、それと同時に大きな問題が起きていると思う。

モラルのない人間が増えたインターネット

例えば、あなたはネットで何かを読んでいてイラッとしたことはないだろうか。Twitter、ブログ、何でもいいが、「何なんだよコイツ…どうかしてるよ…」と思ってしまうような書き込みが増えたようには思わないだろうか。

元からそんな書き込みはある程度あったが、僕は増えたように感じている。最近で特に思ったのは、スーパーマリオランの課金体系に対しての怒りの書き込みである。「無料ステージが少ない」と星1つのレビューをつける人の多さよ。もうね、アホかと。1200円出して買ってからレビューせいと。

ブログなどに対するコメントも、とても大の大人が書くとは思えない幼稚な内容を多々見かける。シネだのツマランだの一言コメント残すだけじゃ、何も変わらないし何も生まない。どうせ手を動かすなら、自分の意見を書けば何か伝わるのに、不快感しか生まない言葉を書き連ねる。

インターネットの世界を快適に過ごすために

その変化の大きな原因は、低年齢層がネットを利用し始めたことだろう。10代の子供たちでも、余裕でインターネットを使える環境になったのだ。今や世帯では7割以上がスマホを持つらしい(2010年は1割)。小学生ですら6割近くが情報端末を持つという。

もちろん子供が皆モラルがないわけではないが、自分の小中高の学生時代を思い出してほしい。善悪の区別もつかず、モラルのない子供は山ほどいただろう。悪びれもせず先生に頭突きかましてたアイツが、スマホでTwitterやってると思えば、そりゃくだらない書き込みするのも当然だと思える。

インターネット上では、パッと見年齢がわからない。書き込んだ人の年齢がわからないと、つい自然と大人が書いたもの思って読んでしまう。そのイメージを直せば、もう少しインターネットは快適に過ごせるのではないかと思うのだ。「相手は幼い子供なのかもしれない」という思いを心の片隅に持っておくこと。それだけで少し世界を見る目が変わるだろう。

リアルと同化したインターネットを、これからもより楽しむために、そんなことを少し意識してみるといいかもしれない。中にはどうしようもない大人もいるだろうけど、それは知らん。

プレミアムフライデーから逃げるな

今日は2度目のプレミアムフライデーである。心を失った社畜共は「プレミアムフライデー?何それ?」などと会社への忠誠心をひけらかす。「仕事溜まってるのに帰れるわけねぇじゃん」などと文句を言う。

心が荒んでいる人間は文句しか言えないものだ。全くもって嘆かわしい。もう少し余裕を持った生き方ができないのかと。そんなに文句ばっかり言ってて人生楽しいのかと。そんな人たちで溢れているこの国が残念で仕方ない。僕なら笑顔でこう言ってやるね。「プレミアムフライデーなんかクソ喰らえ」と。

週休2日じゃ休めないよ

というのは冗談で、僕はプレミアムフライデーをすごく良い取り組みだと思っている。個人的には、月末金曜などとケチなことを言わず、今すぐにでも毎週、週休3日にすべきだと本気で考えている。

今のところYahoo!を始めまだ数社しか週休3日制を検討していないようだが、働く日と休む日の比率が5:2というのはバランスが悪すぎる。毎日定時帰りなら週休2日でも満足できるが、毎日残業で疲れたサラリーマンにとって2日では少し足りない。

もちろんいきなり週休3日にしても業務が追いつかないのは目に見えているが、将来的には実現できないことはないはずだ。

プレミアムフライデーは週休3日への布石になる

だからこそプレミアムフライデーは、その足がかりとなる素晴らしい政策だと思うのだ。なにせ国が推奨していることだ。クールビズもそうだったが、国の政策となると誰もが納得するから、胸を張って実践できる。しばらくすればほとんどの会社が導入するだろう。これに取り組んでいるかどうかで、社のイメージも変わってくる。

そしてそのうちAIがいろいろ仕事をこなせるようになってきたとき、人間の作業が減り、プレミアムフライデーなんてもう休みでよくねー?なんて話になり、休みが隔週になり、最終的には毎週休みになるのだろう(本当の最終という意味ではベーシックインカムなのだろうけど、それは僕の働いている内の実現は難しい気がする)。

学校だって以前は土曜も登校させられていたが、それが隔週になり、今ではすっかり休日である。土曜は昔から休みだと思っている諸君は幸せ者である。僕の地域は土曜日はAMだけ授業を受け、昼食は牛乳だけ出るからそれを飲んで帰ってた気がする。今思えばすごく中途半端だったなぁ。

何かが変わるとき、一定の人は反発するもの

社会に出てから強く思い知ったが、古くからの慣習やシステムを変えるとき、必ずある程度の人が反発する。目につきやすいデメリットを主張して、「変えられるわけがない!」と声を上げる。そこそこ経験を積んだ人は誰でもこれを理解している。

メリットが大きければ、そのうち誰もが受け入れ出すのである。文句を言うのは大抵最初だけなのだ。プレミアムフライデーは、この初期段階なので、完全に受け入れられるにはしばらく時間がかかるだろう。導入に向けて、会社や業界それぞれで課題もあるだろう。でもこれが社会に浸透することが、誰もが堂々と週に3日休むことができる社会に繋がると信じている。

そんな思いとは裏腹に、僕の今日のスケジュールには、18時までしっかり打ち合わせが入っているけれど。全くもって嘆かわしい。強引に帰ったろかな。

いくつかのアルバイトから学んだこと

アルバイトは、多くの職種を経験したほうがよいと思う。そんな記事があったので、僕も自分のバイト時代について思い出してみた。もうバイト時代から10年近く経つが、今思えば、どのアルバイトもそれぞれ面白いところや学ぶものがあったと思うので、それをここで共有してみよう。

年賀状配達

これが最初のアルバイトだった。高校の冬休みに友達に誘われたのがきっかけだ。本番は正月の年賀状配達なのだが、その準備期間のような形で1ヶ月ほど普通の郵便も配達する。

最初は地図を片手に家を探しながら配達するのだが、人間の適応力というか記憶力は面白いもので、数日で地図要らずになる。やる前はずっと移動で大変そうな仕事だなぁと思っていたけど、やってみると一人で気楽にできる楽な仕事だと感じた。バイト向けの配達量だろうから社員は大変なのかもしれないけれど。

配達先の家の人と会うと、頻繁に「ありがとう」と言ってもらったり、時にはコーヒーをもらったりする。子供だったから、というのもあるかもしれないが、手紙届けてるだけで感謝されるのは、今の仕事と比べると精神的な報酬が大きくて良かった。

家庭教師

地元でそこそこ有名な家庭教師のバイトをした。最初は塾講師向けの面接に行ったのだが、僕が喋り上手なタイプではないことを見抜かれたのか、塾講師ではなく家庭教師を勧められた。結果的にはその方が向いていたのかもしれない。

面接で印象的だったのは、面接官が思ったことを手元のノートにメモしていたことだ。面接相手の僕から余裕で読める大きさで。今でも覚えている。汚い文字で書かれた「いいやつ」の4文字を。お褒め言葉は大変ありがたいが、教師ならもっと何か表現の仕方があったのでは、とも思う。

バイト内容は、自分の知っていることを教えるだけで、給料は他のバイトと比べても高く、夏も冬も快適な部屋が用意されている上に、毎回終了後はおやつが出るという素晴らしい待遇。親とのやりとりが多少面倒だったが、バイトとしては恵まれたものだった。仕事のつらさと報酬は比例しないことを実感した。

宅配の仕分け

2ヶ月程度の一時的なバイトだったが、1日1万5千円というなかなかの金額だった。面接などはなく、荷物を運ぶだけの力作業。仕分け自体は猿でもできる内容であり、面白みはゼロだ。なぜ機械化しないのか不思議なレベルだった。

そこで学んだのは、宅配便の荷物は思っていたよりも雑に扱われるということ。割れ物は多少はマシだが、普通の荷物は相当なスピードで遠慮なくポイポイ投げられる。あなたの家に届くその荷物は、険しい旅路を経て辿り着いていることをわかってあげてほしい。

写真屋

デジカメの写真を印刷したり、使い捨てカメラで撮った写真を現像したりする仕事だ。今は自分の家でも印刷できるし、そもそも写真はスマホで事足りるので、無くなりつつある仕事だろう。僕の働いていた店も、辞めた1年後ぐらいには潰れていた。

機械がほとんどやってくれるのだが、その機械が頻繁に壊れていたので気が休まらなかった。ちょうど1年目ぐらいに、お金の計算で2000円足りないと呼び出された。前日夜の担当だった僕が怪しいと踏んだのだろうが、締めの計算では確実に合っていた。

しかし、他店舗からヘルプで来た、話したこともないデブの女リーダーみたいな奴になぜか完全に犯人扱いされ、払え払えと迫ってきた。最初は否定していたが、あまりにしつこく、用事があったのもありその場で2000円叩きつけて辞めてやった。理不尽な人間が職場にいると仕事は一気に不快になるものだと感じた。

カフェ

これが最後のバイトである。これは2年以上続けていた。バイト代は安いが、男子大学生にとってはなかなか恵まれた環境だったように思う。というのも、他のバイトは大抵女子だったからだ。

そこでは営業終了後に、余ったケーキを食べながら30分ぐらいダラダラ喋るという慣習があったため、誰とでもそこそこ仲良くなれた。女子慣れしていなかった僕を変えてくれたといっても過言ではない。彼女がほしい男子学生はカフェでバイトするべきだと心から思う。新しく入る子の履歴書とか見るのも楽しい。

あとカフェバイトで学んだのは、女性ばかりが集まるとイザコザが多いということ。これは本当に面倒だった。くだらないことで悪口を行ったり、陰口を叩く奴が少なからずいる。僕は基本的に中立で関与しなかったが、仕事がやりにくくなることも多々あった。

バイトをいくつか経験して

これらのバイトを経験して特に思ったのは、本当に職場によって仕事内容は様々であり、仕事の難易度と給料はそれほど比例していないこと。だからこそ、今の自分のバイトが自分に合っていないと感じるのであれば、他のバイトも色々試してみるべきだと思う。

社会人も、本来は様々な職種を試せる環境になるべきだと思うのだが、今の日本ではそれが難しくなっているのが少し悲しい。

日本でモノを盗まれた経験

まずはこの記事を読んでみてほしい。海外でお金を盗まれた話だ。

アフリカの村で70万円盗まれたら、いつの間にかあたり一帯がバブルにわいていた。 | Books&Apps

日本で普通に生きていればまず体験できない(したくもない)大きな盗みだが、現地の人々にとってはよくある光景のようで、その文化の違いがとても面白い。

あなたはこれまでの人生の中で、何か盗まれることがあっただろうか。僕自身、改めて思いだしてみた。さすがに70万円程の大金はないが、何かを盗まれた経験は何度かある。暇つぶしに読んでみてほしい。

コンビニで傘が盗まれた

これは経験した人も多いだろう。基本的にモノが盗まれることはない日本でも、なぜかビニール傘だけはよく盗まれる。ビニール傘だけは盗んでも良いという法律があるのではないか?と考えてしまうくらいに。

僕も恐らく過去に5本ぐらいは盗まれただろう。いや正確には、交換されたのかもしれない。傘立てには他のビニール傘が残っていることも多い。相手は「うっかり間違えちゃった!」という体で勝手に交換したつもりになっているのかもしれない。しかし傘の質が良くなっていた試しがないため、ほぼ間違いなく故意である。

盗まれても大した痛手ではないが、さすがに何度も続けていると精神的にもよろしくないので、最近は専ら折りたたみ傘を使っている。

本屋でカバンが盗まれた

学生時代にカバンを盗まれた。本屋で立ち読みをしていた数分の間に、自転車のかごに入れていたカバンが跡形もなく消えたのだ。人を信じ切っていた当時の僕からすれば、もはやイリュージョンである。「ドッキリ」と書いたプレートを持った仕掛け人が出てくるのではないかと期待したぐらいだ。

当時は真面目に勉強していたので、カバンには教科書とノートぐらいしか入っておらず、盗んだ犯人は相当ガッカリしたに違いない。犯人がそこで間違いに気づいて勉強に目覚め、良い大学に入り、医者にでもなって多くの命を救っていれば盗まれた教科書も浮かばれるだろうが、恐らくそんなことはない。きっと相変わらず他人の迷惑を顧みずに迷惑メールを送りつけるような仕事でもしているのだろう。くそったれめ…!

ちなみに後から知ったが、その本屋自体も万引きが多発しているという治安の悪い場所だった(数年後に行ったら潰れていた)。やはり、盗みが平然と行われる場所で物を放置したら盗まれるのである。日本も場所によってはモザンビークと同じということだ。この経験を期に、僕は人を疑うことを覚えた。

郵便局で財布が盗まれた

旅行先の、とある田舎町の宿に財布を忘れてしまったので、郵便で送ってもらった。しかし、結局その財布が僕の手元に帰ってくることは2度となかった。郵便局内で消えたのだ。人を疑うことを覚えていた僕にとっても、再びイリュージョンである。

郵便局の調査によると、最寄りの郵便局までは届いた記録があるのだが、ブツがないとのこと。封筒には入っていたが、触れば財布だとわかる梱包だったらしいので、中身に気づいた不届き者が盗んだのだろう(本来、普通郵便では現金は送れないらしいので、そこを狙われたと思われる)。

僕がコナンなら、スケボーで郵便局に乗り込んで「あれれぇ〜!?」と叫びながら麻酔銃片手に犯人探しをするところだが、残念ながら僕にはスケボーも麻酔銃も推理力もない上に頭の尖った空手好きの幼馴染もいないので、泣き寝入りである。

とは言え対応してくれた郵便局の担当者は、親身になって何度もやりとりしてくれたし、最大限の配慮をしてくれたので全く恨んではいない。ただ、経験として、世の中には平気な顔して財布を盗むような悪党が身近な郵便局にも潜んでいるということを学んだ。

ちなみに財布には5万近く入っていて、家の鍵も入っていたため、その後いろいろ大変だった。

どこにでも人のモノを盗む奴はいる

すぐに思いつく盗まれた経験はこれぐらいだ。知り合いに何かを盗まれたことはないので、そういう意味では恵まれているのかもしれない。しかし、知らない相手であれば気軽に盗みを働く輩は、アフリカにも日本にもいるのである。疑ってばかりでは疲れるが、ある程度の用心は必要なのだ。

以前、沖縄の離島へ旅行に行ったとき、宿の部屋の扉が、鍵のないふすまだけだったことがある。盗みなんて無いのが前提になっており、誰も疑うことのない文化に感動した。本来ならそうありたいものだが、様々な人がいる以上、難しいのだろう。

しかし他にも以前に財布を落としたことが2回あるのだが(どんだけ不注意なんだ)、どちらも僕の手元に帰ってきた。悪い人より良い人のほうが多いことは、生きていく上で大切な認識かもしれない。

au STARは、大してお得じゃない


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最近、au STARというサービスのTVCMが頻繁に流れている。auを長く使った人は特典がもらえるというサービスだ。auユーザーでなくても、CMを見たことがある人は多いだろう。SmartNews等のアプリでもよく広告を見かける。

僕はauを使い始めて、もう15年近くになる。ピチピチの男子高校生も、おっさんと呼ばれるぐらいに成長した(でも嵐よりは若い)。それほどの長い期間をauと共に過ごした長期ユーザーであれば、さぞかし素晴らしい特典が受けられるに違いない。普通の人はそう思うだろう。甘い!甘過ぎる!それを皆さんにここで周知したい。

10年以上のauユーザーが受けられるau STARの特典

au STARの特典は、10年以上のユーザーが受けられる。10年、である。仮に月6000円の請求とすれば72万円である。僕は15年である上に家の電気もauひかりなので、軽く計100万円以上はau様に献上していることになる。なかなかの額である。

そもそも料金が高いという話はあるが、一旦それは置いておく。問題はau STARである。au STARの特典は大きく3つだ。ギフト、パスポート、ロイヤルである。それぞれ見てみよう。

au STAR パスポート

まずは単純な「パスポート」から。謳い文句は「事前にauショップの来店予約ができるから待ち時間が減らせる!」とのこと。要らない!全くもって要らない!

そもそも、普通のユーザーに対しても予約制にすべきだ。au STARが始まる前に驚くぐらいに待たされてauが嫌いになりかけた記憶がある。今どきこの時代に取り残された病院の受付のようなシステムは何なんだ。2年に1度しかauショップに行く機会はないのに、それを特典にしていい顔されても全く納得がいかない。けしからん。

au STAR ロイヤル

続いて「ロイヤル」。これは「auのご契約年数・データ定額料に応じてWALLETポイントを毎月還元!」というもの。つまり、「au WALLET」に登録する必要がある。カードを増やしたくない僕にとっては非常に面倒である。どうせなら請求金額から差し引いてくれ。

しかしポイントとは言え現金と同じように使えるわけだから百歩譲って許そう。問題はもらえるポイントである。15年という長い月日に加え、auひかりも利用しているのに、たったの月「320ポイント」である。ちなみに今月の請求額は12,000円弱。焼け石に水とはまさにこのこと。けしからん。

au STAR ギフト

最後に「ギフト」だ。これはいくつかある。これがまた微妙なのだ。契約更新者へのギフト券、ごく限られたアーティスト(ゆず、今井美樹、秦 基博、CHiCO with HoneyWorks)の1曲ダウンロード
(曲は固定)、「世界データ定額」の24時間無料、雑誌7種(anan, Number, PRESIDENT, LDK, LEE, MENS NON-NO, ゆうゆう)のダウンロード。

いやまぁ要る人もいるかもしんないけどさ…中途半端過ぎでしょ。音楽なら聴き放題サービスとかさ、雑誌ならauブックパスで読める漫画や雑誌読み放題サービスとかさ、なんかこう、もっとお得だな〜って思えるやつあったでしょ。数曲・数冊選べるようにするでもいいからさ。ギフトが全体的に固定しすぎなんだよなぁ。彼女の意見聞かずにプレゼント買って失敗するパターンでしょこれ。けしからん。

au STARへの不満と希望

ということで、CMであたかもお得そうにやってる「au STAR」に対する意見を書きなぐってみた。ちなみにこれは悪口じゃなく不満だ。こういう不満が表に出れば、何か改善されるのではという希望を持った不満だ。

au自体は電波もしっかり入るし、気に入っている。でも15年使っててこの程度じゃ、そこまでお得感出てないだろう…と感じているユーザーがいるということを、ここで伝えたかったのだ。伝わるかは知らんけど。