人生のメモ

琴線に触れた小さなことを、文章に。

力ずくで何とかしようとする人

世の中には、納得いかないものが山ほどある。最近思うのは電車の座席の幅である。人が最も幅を取る部位は肩幅なのに、電車の座席は男性の平均肩幅より狭いのだ。いやおかしいでしょ。なんなのコレ。

電車の座席は肩幅よりも狭い謎

通勤電車の乗客なんてほとんどがおっさんなのに、平均肩幅より狭い席を作るなんて、明らかにどうかしている。華奢な女子ばかりが座ることを妄想して作ったのだろうか。なんておめでたい奴なんだ。そんな電車に乗ってみたいわコノヤロウ。

全サラリーマンにこれほど不快感を与える規格を作るなんて、もはや大罪である。電車代返せと。僕の代わりに通勤しろと。隣に華奢な美女座らせろと。そんな悲しい苛立ちを、毎日おっさんの豊満な肩に挟まれながらグッと噛み殺している。

力づくで押しのけてくる傲慢な輩

しかし座席が狭いことで、座るときの態度にはその人の性格が顕著に現れる。既に両隣に人が座っている席は、彼らの肩が出ている分、余計に座席が狭くなるため、後から座る人は大抵遠慮がちに座る。しかし、ビックリするほど傲慢な態度を取る人たちもいる。

座るときに全く隣の人を気にしない図々しい人は、僕の経験上1割ぐらいだろうか。奴らは、座席が狭いことなど全く気にせず、隣の人を押しのけて窮屈に追いやってくる。完全に体重をかけて、隣の席の人の肩を潰してくる奴もいる。

奴らにとっては、ゆったり座る権利を持つのは、「先に座っていた人」ではなく、「他者を力で押しのけた人」なのである。順番なんて関係ない。

ちなみにこれは座席が狭いのが問題なのであって、本来は全員が平等に座れるべきなのだが、事実今は全員がゆったり座れない以上、誰かが我慢しなければならない。

弱肉強食の世界

それを力で強引になんとかする彼らの振る舞いには、正直言って不快感を覚える。しかしこの感覚は人によって違うのだろう。教育とか生活とか文化などが違えば、「他の人を押しのけて座るのなんて普通でしょ?」という人間になるのかもしれない。

例えば海外では電車に乗る際にいちいち並ばないというが、日本人は綺麗に並ぶ。大震災のときも、コンビニに並ぶ日本人の姿が海外でニュースになった。日本では「早く並んだ人に権利がある」ことが当然になっている。根本的に違うのである。

「弱肉強食」という言葉がある。「力ずくで勝てばよい」という考えはそれだ。体がデカければ、力が強ければ、相手を打ち負かせば、大きな権利を得られる。それは自然界では当然である。それが悪いわけではない。とはいえ、それをなるべく平等にするために人間はルールを作ったり、モラルが生まれたりしてきたわけで、「強引に力で何とかする」なんてのはそろそろやめにしてほしい。そんなことを感じている。

つらつらと思いつくままに書いてしまったが、要は僕が言いたいのは、「電車の座席は狭すぎるから広くしてくれ」ということである。あと、おっさんは全体的にもう少し痩せてくれ。