人生のメモ

琴線に触れた小さなことを、文章に。

ネットで最高の結婚相手が見つかる時代

「楽天オーネット」のCMが流れていた。いわゆる婚活用のマッチングサービスだ。希望条件を登録しておけば、そのデータに基づいて自分に合いそうな人を紹介してくれるというものである。CMでは、見知らぬ男女が様々な項目でマッチして結ばれる様子が描かれていた。

一般的な出会いと選択

このようなサービスを使わない場合、付き合ったり結婚する相手を、様々なデータを整理してマッチングさせて決める人は少ないだろう。

周りを見ても、実生活の中で出会った異性の中から、気になる人とコミュニケーションしつつ、感覚的に楽しく過ごせる人と一緒になることが多い。

もちろん相手とのコミュニケーションの中で得た情報を元にして決めるとは思うが、1つ1つの条件を可視化したり比較したりまではしていない。条件を事細かくメモってチェックしている人がいたら少し怖い。

つまりは、実生活の中で、そして自分の感覚で選ぶのである。

データによるマッチング

一方、上で紹介したような婚活サービスを使うと、登録されたデータベースから相手を探す。候補は登録者全員であり、その中から適した人が選ばれる。

そして、全てのデータが可視化される。そのデータは他の登録者と比較され、論理的に最も自分に適した相手が選出される。多少は人間が介在するのだろうが、基本はコンピュータが条件を見て選ぶだろう。

加えて、最近は人工知能の発展により、過去の他者のマッチング結果も活かされる。「このデータの人とこのデータの人は合いやすい」といった統計情報も参考に選出される。その精度は、回数を重ねるごとに上がっていく。

つまり、婚活をしている登録者全員の中から、論理的に自分とマッチしそうな人を選ぶことになる。これは、実生活の中で感覚で選ぶよりも、間口が広く、確実な選び方に思われる。

もし、完璧にマッチする人がいたら

そう考えると、後者のほうが圧倒的にメリットがある気がしてくる。魅力的な人は婚活サービスなど使わずに実生活で相手を見つけてしまうのが現状だが、実際はその人にも、実は他に適した人がいる可能性が高い。

これからますますIoTが発展することで、個人から収集できるデータは増えていく。それらもマッチングの参考データに加われば、実生活では出会えないような自分にピッタリの人に出会える世界が来るだろう。

そうして今後、「マッチングサービスを使うといい出会いがたくさんある」というイメージが付いたら、誰もがそれを使い出すと思う。

10数年前は、「ネットの出会いなんて怖い…」と言われていたが、今ではSNSを通じて誰でも容易に出会える時代になった。その流れは、これから更に大きくなり、僕らの生活に入り組んでくるのではないだろうか。