人生のメモ

琴線に触れた小さなことを、文章に。

日本でモノを盗まれた経験

まずはこの記事を読んでみてほしい。海外でお金を盗まれた話だ。

アフリカの村で70万円盗まれたら、いつの間にかあたり一帯がバブルにわいていた。 | Books&Apps

日本で普通に生きていればまず体験できない(したくもない)大きな盗みだが、現地の人々にとってはよくある光景のようで、その文化の違いがとても面白い。

あなたはこれまでの人生の中で、何か盗まれることがあっただろうか。僕自身、改めて思いだしてみた。さすがに70万円程の大金はないが、何かを盗まれた経験は何度かある。暇つぶしに読んでみてほしい。

コンビニで傘が盗まれた

これは経験した人も多いだろう。基本的にモノが盗まれることはない日本でも、なぜかビニール傘だけはよく盗まれる。ビニール傘だけは盗んでも良いという法律があるのではないか?と考えてしまうくらいに。

僕も恐らく過去に5本ぐらいは盗まれただろう。いや正確には、交換されたのかもしれない。傘立てには他のビニール傘が残っていることも多い。相手は「うっかり間違えちゃった!」という体で勝手に交換したつもりになっているのかもしれない。しかし傘の質が良くなっていた試しがないため、ほぼ間違いなく故意である。

盗まれても大した痛手ではないが、さすがに何度も続けていると精神的にもよろしくないので、最近は専ら折りたたみ傘を使っている。

本屋でカバンが盗まれた

学生時代にカバンを盗まれた。本屋で立ち読みをしていた数分の間に、自転車のかごに入れていたカバンが跡形もなく消えたのだ。人を信じ切っていた当時の僕からすれば、もはやイリュージョンである。「ドッキリ」と書いたプレートを持った仕掛け人が出てくるのではないかと期待したぐらいだ。

当時は真面目に勉強していたので、カバンには教科書とノートぐらいしか入っておらず、盗んだ犯人は相当ガッカリしたに違いない。犯人がそこで間違いに気づいて勉強に目覚め、良い大学に入り、医者にでもなって多くの命を救っていれば盗まれた教科書も浮かばれるだろうが、恐らくそんなことはない。きっと相変わらず他人の迷惑を顧みずに迷惑メールを送りつけるような仕事でもしているのだろう。くそったれめ…!

ちなみに後から知ったが、その本屋自体も万引きが多発しているという治安の悪い場所だった(数年後に行ったら潰れていた)。やはり、盗みが平然と行われる場所で物を放置したら盗まれるのである。日本も場所によってはモザンビークと同じということだ。この経験を期に、僕は人を疑うことを覚えた。

郵便局で財布が盗まれた

旅行先の、とある田舎町の宿に財布を忘れてしまったので、郵便で送ってもらった。しかし、結局その財布が僕の手元に帰ってくることは2度となかった。郵便局内で消えたのだ。人を疑うことを覚えていた僕にとっても、再びイリュージョンである。

郵便局の調査によると、最寄りの郵便局までは届いた記録があるのだが、ブツがないとのこと。封筒には入っていたが、触れば財布だとわかる梱包だったらしいので、中身に気づいた不届き者が盗んだのだろう(本来、普通郵便では現金は送れないらしいので、そこを狙われたと思われる)。

僕がコナンなら、スケボーで郵便局に乗り込んで「あれれぇ〜!?」と叫びながら麻酔銃片手に犯人探しをするところだが、残念ながら僕にはスケボーも麻酔銃も推理力もない上に頭の尖った空手好きの幼馴染もいないので、泣き寝入りである。

とは言え対応してくれた郵便局の担当者は、親身になって何度もやりとりしてくれたし、最大限の配慮をしてくれたので全く恨んではいない。ただ、経験として、世の中には平気な顔して財布を盗むような悪党が身近な郵便局にも潜んでいるということを学んだ。

ちなみに財布には5万近く入っていて、家の鍵も入っていたため、その後いろいろ大変だった。

どこにでも人のモノを盗む奴はいる

すぐに思いつく盗まれた経験はこれぐらいだ。知り合いに何かを盗まれたことはないので、そういう意味では恵まれているのかもしれない。しかし、知らない相手であれば気軽に盗みを働く輩は、アフリカにも日本にもいるのである。疑ってばかりでは疲れるが、ある程度の用心は必要なのだ。

以前、沖縄の離島へ旅行に行ったとき、宿の部屋の扉が、鍵のないふすまだけだったことがある。盗みなんて無いのが前提になっており、誰も疑うことのない文化に感動した。本来ならそうありたいものだが、様々な人がいる以上、難しいのだろう。

しかし他にも以前に財布を落としたことが2回あるのだが(どんだけ不注意なんだ)、どちらも僕の手元に帰ってきた。悪い人より良い人のほうが多いことは、生きていく上で大切な認識かもしれない。